みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をスペイン語でお伝えしていきます。今回が第8回です。
来月は12月で1年の終わりですね。今回は「年度」についてのお話です。
「年度」の代表的なものには「会計年度」と「学校年度」があります。
「会計年度」は政府や企業が1年間に使うお金の計画を立て、その1年間が終わったら実際にどうお金を使ったを報告するために区切った1年間のことです。「学校年度」は学校が始まって終わる1年間のことです。
日本では会計年度は政府や多くの企業は4月から翌年3月までで、学校年度も同じです。
ところが日本以外の国々では両方は違うという国がほとんどです。
ペルーでは、会計年度は1月から始まり12月まで、学校年度は3月から始まり翌年2月までですよね。
アメリカでは、会計年度は政府が1月始まり、企業の多くは10月始まりで、学校年度は9月始まりです。
中国ではそれぞれ1月始まりと9月始まりで、
ブラジルではそれぞれ1月始まりと2月始まりです。
ところで、日本はなぜ4月始まりなのでしょう。日本政府の会計年度が4月始まりに決まったのは1886年です。当時の日本は農業国だったので米の収穫後それがお金に換わるタイミングからすると4月が良かったからのようです。学校年度の方は当初は欧米の多くと同じように9月始まりだったのですが、政府の会計年度に合わせて4月始まりになりました。
学校年度はさきほど話したように日本以外の国では北半球の国では9月始まりが多く、南半球の国では2月や3月始まりが多いです。暑い夏と夏休みのあとに学年が始まります。母国から日本に子どもが移り住む場合、国により学年の始まりが違うことを知っておきましょう。
また、小学1年生に入学できる年齢ですが、日本は4月1日時点で満6才になっている子どもが入学できます。なぜ3月31日ではなく4月1日なのかというと、日本の法律の年齢の決め方は、誕生日の前日の24時(夜中の12時)にその年齢になるということに決めています。ですから4月1日が満6才の誕生日の子どもは法律では3月31日に満6才になるので、その子どもはその年の小学1年生に入学になるのです。
ペルーやチリでは学年は3月始まりで、その年の3月31日までに満6才になる子どもはその年の3月に小学1年生に入学になります。一方で、南米でもパラグアイやアルゼンチンは、その年の6月30日までに満6才になる子どもはその年の2月や3月に小学1年生になります。6月で満6才になる子どもは日本では1年遅く小学校に入学することになります。
日本と母国の「会計年度」「学校年度」の時期の違いを知って、日本の社会制度を上手に利用しましよう。
今回は何月から何月という種類がいろいろあって、1回聞いただけではわかりにくいですよね。国によって違うということをまず知っていただければ良いです。今日の放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。
http://www.isesaki-npo-net.com/
来月の放送予定は12月23日(金)でいつものように朝8時5分頃です。また聴いてくださいね。