みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をポルトガル語でお伝えしていきます。今回が第12回です。
1月、2月、3月は、高校、専門学校、大学の入学試験の時期でした。この時期は教育資金の相談を多く受けます。子どもの教育資金は、住宅購入資金および老後の資金と並んで人生の3大支出と言われています。どのくらいお金がかかるかを知って、準備を考えておきましょう。
日本で、幼稚園から小学校、中学校、高校、そして大学卒業まで大体いくら教育費がかかるか知っていますか? 一例をあげると、全部公立を選んだ場合770万円、全部私立を選んだ場合2200万円ほどです。
必要な時になってからお金を準備するのは大変ですので、できるだけ早い段階からお金を貯めるようにするのが効果的です。毎月少しずつ貯めることに加え、学資保険に入るのも貯めやすい方法です。学資保険は、貯めたお金から中学、高校、大学などの入学の時にまとまったお金が支払われます。
そうは言ってもなかなか必要な金額まで届かない場合、奨学金や教育ローンを利用する方法があります。奨学金は日本ではほとんどが給付型ではなく、あとで返済が必要な貸し付け型です。奨学金は子どもが借りて、卒業してから10年や15年などかけて返済します。教育ローンは親が借りるもので、返済は翌月以降などから始まります。
教育費は、入学後の授業料などの学費のほかに、入学の時の入学金に大きな金額がかかります。奨学金は入学後に支払われるものがほとんどですので、入学前に支払う入学金は教育ローンに頼ることが多いです。
高校生の奨学金制度としては、群馬県のほか、奨学金制度を持つ伊勢崎市などの市があります。県の制度では、入学金が最大で5万円から10万円、学費が最大で月額18,000円から30,000円です。
大学や専門学校の奨学金制度としては、日本で最大である日本学生支援機構(JASSO)の制度があります。無利子で借りられる第1種と、利子が付く第2種があり、第1種は成績基準が厳しいです。借りることのできる月額は、例えば第2種では、3万円、5万円、8万円、10万円、12万円から選びます。伊勢崎市の制度もあります。
奨学金では不足の場合は、銀行の教育ローンの利用があります。利子の低い公的な教育ローンとして日本政策金融公庫があります。最大350万円まで借りることができます。群馬県は最大200万円です。それでも不足の場合は民間の銀行などの教育ローンになりますが、民間の銀行の場合ほとんどは定住者ではなく永住者のみへの対応です。
なお、奨学金も教育ローンも借金です。返済しなければならないので、借り過ぎに注意が必要です。他にも自動車や住宅などでローンを組んでいる人はそれらを全部含めて年収の25%までが目安と言われています。これは年収の額によっても違いますので、借りる時に窓口などでよく相談しましょう。
以上、まとめますと、早い段階から貯金や学資保険で貯めること、それが不足の場合は、まず奨学金、次に公的な教育ローン、そして民間の教育ローンの順番で検討すると良いでしょう。そして借り過ぎないように注意です。
今回は、金額の数字やいろいろな制度をお話したので1回聞いただけではわかりにくいでしょう。今日の放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。
http://www.isesaki-npo-net.com/
来月の放送予定は4月21日(金)でいつものように朝8時5分頃です。また聴いてくださいね。