みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をスペイン語でお伝えしています。今回が第24回です。
今回は日本人のコミュニケーションのお話です。日本人のコミュニケーションのやり方の中には外国人にとってわかりにくいものがあります。今回は「空気を読む」についてお話ししましょう。
「空気を読む」の意味は、「相手やまわりの人からはっきりとこうしなさいと言われたわけではないけれど、彼らの状況を推察すること」です。特に、「彼らのしてほしいこと、してほしくないこと、自分が何をすべきか、すべきでないかを、その場の雰囲気から推察して判断すること」です。これだけであれば外国人にとってもわかることですが、日本人の場合、さらに、「その場の雰囲気から推察したことに、自分を合わせようとする」傾向があります。
「空気を読む」がプラスになるケースは、仕事でお客様や自分の上長が何をしてほしいかの空気を読んで、先に準備をしておくとか、すぐ対応できるようにするということがあります。
反対にマイナスになるケースは、職場や学校のクラスで、自分だけまわりと違うことをやったり、違う意見を言ったりすることがくり返されると、「空気を読めない人」であると決めつけられて、仲間外れやいじめの対象になることがあります。
日本は、昔農業の国でした。それぞれの村では、田畑の種植えや収穫を全員で協力して作業しました。村に合わせることで自分を守ってもらえていたわけです。特に、一つの川からそれぞれの田畑に水をどう配分するかは大変重要で、自分勝手に水を取ってしまうと、仲間外れにされて村を出ていくしかなくなります。そういう生活文化が、現代の「空気を読む」につながっていると言われています。
ただ、「空気を読む」は最近少しずつ変わってきています。まわりに無理に合わせようとせず、それぞれの人が自分の意見をきちんと出すことで多様なアイディアを創ることが、グローバルに人と付き合ったり仕事をする上で価値があると考えられるようになってきています。
外国人の方々は、日本人の「空気を読む」行動を知った上で、職場や学校で自分の個性を発揮するようにすると、無駄なトラブルを減らせて良いでしょう。
放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。
http://www.isesaki-npo-net.com/
来月の放送予定は4月27日(金)でいつものように朝8時5分頃から5分間ほどです。また聴いてくださいね。