みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をスペイン語でお伝えしています。今回が第27回です。
今回は日本語能力試験のお話です。日本語能力試験に合格すると、就職や進学に有利になりますし、外国人の就労に関する日本政府の新しい政策にも日本語能力試験が重要な基準として入ってきています。
日本語能力試験は、日本語を母語としない人を対象に日本語能力を測定してそのレベルを認定する試験です。母語とは、子どもの頃から使っている言語です。
この試験を受験するのに、年齢や国籍の制限はありません。日本国籍の人でも、日本語を母語としない人は受験できます。
試験は日本だけでなく世界の64か国以上の国で実施されています。1年に2回行われています。
レベルはN1からN5の5段階あり、N1が一番上のレベルです。
N2は日本の中学校卒業の日本語能力に近いレベルで、N1を取ると日本企業での就職もかなり有利になります。
外国人の日本での就労ということに関しては、日本政府の政策に今年新たに2つの変化があります。
一つは、海外に住む日系4世の18才から30才の若者が日本で就労できる新たな在留制度が、今年7月1日から始まります。この在留資格を得るための条件の一つが日本語能力試験N4を持っていることです。この在留資格は1年ごとに更新が必要で、最長5年間滞在できます。
二つ目は、外国人労働者の新たな受け入れ制度として日本政府が現在検討している制度です。日本語が上手でなくても受け入れようという考えです。建設、農業、宿泊、介護、造船業の5分野を対象にして、新たな労働資格を作ります。各業界団体が、日本政府が設定する基準をもとに、日本語と技能の試験をします。日本語能力は原則として日本語能力試験のN4を基準とします。N4は「ややゆっくりした会話がほぼ理解できる」レベルです。5分野のうち、建設と農業はN4まで到達していない人でも受け入れる考えです。2019年4月からスタートする予定です。これにより日本政府は2025年までに5分野合計で約50万人超の受け入れを目指します。
では、日本に住んでいる皆さんは日本語能力試験の勉強はどこですることができるでしょうか。集中して毎日勉強するのであれば授業料は高いですが日本語学校で学ぶやり方がありますし、あまりお金がかけられない場合は、みなさんが住んでいる地域の国際交流協会が日本語教室を開いているところが多くあります。また、市役所に聞くことでNPOや地域の民間団体がおこなっている日本語教室について知ることができます。インターネットには無料の講座があります。まわりに日本語能力試験の資格を持っている人がいたら、その人に勉強の方法についてアドバイスをもらうのも良いでしょう。
今日の放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。このホームページには日本語教室の情報もあります。
http://www.isesaki-npo-net.com/
来月の放送予定は7月27日(金)でいつものように朝8時5分頃から5分間ほどです。また聴いてくださいね。