みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をポルトガル語でお伝えしています。今回が第19回です。
今回はO157(オー イチゴーナナ)のお話です。
O157は食中毒を起こす菌で、大腸の血管を破壊する菌です。
群馬県では8月に惣菜店で買ったものを食べた客22人がO157に感染し、3才の女の子が亡くなりました。またそれとは別に、9月には前橋市でO157の感染で40代の男性が死亡し、桐生の保育園では3人の園児が感染するなどの食中毒が発生しました。とても恐い菌です。
O157は世界各地で感染が起きています。最初にO157が発見されたのは1982年に米国でハンバーガーを食べて起きた食中毒でした。日本では1990年に埼玉県の幼稚園で井戸水から感染が発生し園児2名が亡くなり、その後1996年には学校給食から広い感染が起きたこともあります。
O157は牛の腸にいることがあり、その牛を解体するときに不適切な処理をするとその牛の肉にO157が付いたままになります。現在は牛の解体は法律で厳しく管理されています。またその牛の糞にO157が付いていることもあります。
O157は非常に感染力が強いです。
感染すると3~5日の潜伏期のあと、激しい腹痛とともに水のような下痢をし、それが血便になります。危険なのは、菌から出される毒素が体内を巡り、脳症など重症な合併症を起こした場合です。死亡することがあります。人によって、症状の出ない人や、軽い下痢で終わる人、腹痛の人、血便の人、合併症になる人、と様々です。
O157の付いた食品を食べることから発症することが多いので、食べるものをよく加熱すること、手を洗うこと、食べ物は低温で保存することが予防に大事です。
O157による食中毒は夏に発生することが多いですが、夏以外にも発生するので注意しましょう。冬にも発生します。
もし激しい腹痛、水のような下痢、そして血便の場合、早く病院に行ってください。市販の下痢止め薬などは腸の動きを抑えるので、O157の毒素が体内にたまりやすくなり病状が悪化します。お医者さんの診断による治療を受けることが大事です。
今日の放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。役に立つ情報も掲載してあります。
http://www.isesaki-npo-net.com/
来月の放送予定は11月17日(金)でいつものように朝8時5分頃から5分間ほどです。また聴いてくださいね。