みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をポルトガル語でお伝えしています。今回が第10回です。
1月から3月は、日本では大学受験や高校受験のピークの時期です。今回は「受験」についてのお話です。
まずブラジルとペルーの学校制度についておさらいしましょう。
ブラジルの学校は2月から12月が学年度です。義務教育(Ensino Fundamental)は9年間で日本と同じです。そのあと日本の高校にあたる中等教育(Ensino Medio)が3年間、そして大学ですね。公立学校であれば大学まで授業料など教育費用は無料で、個人負担はノートや鉛筆などです。受験は大学入学の時だけで、高校は自分で選べます。もし希望する高校に多くの生徒が集中した時は試験があります。
ペルーの学校は3月から翌年の2月が学年度です。義務教育は初等教育(Primaria)6年、中等教育(Secundaria)5年で、合計11年間で日本より長いです。そのあと大学になります。ですので、ペルーも受験は大学入学の時だけです。公立であれば大学まで授業料は無料ですが、授業料以外は個人負担です。
さて、日本の学校は4月から翌年3月が学年度です。受験は、高校入学の時と大学入学の時の両方で受験があります。私立ですと小学校、中学校も受験があります。公立であれば授業料は高校までは基本的に無料ですが、それ以外は個人負担です。大学は個人負担ですのでかなり高い費用がかかります。
高校の受験についてお話すると、公立高校は群馬県の場合、2月に前期試験、3月に後期試験の2回あります。前期試験は中学の時の成績などが重視され、加えて国語、数学、英語の3科目の試験と面接、作文があります。前期試験で合格できなかった場合、後期試験があり、国語、数学、英語、理科、社会の5科目の試験と面接があります。群馬県の中の公立高校は試験日が同じなので、それぞれ1校ずつしか受験できません。私立高校は公立高校よりも早く試験が始まり、試験日も学校によって違うので複数の高校を受験できます。
日本の大学受験は、日本国内で共通の大学入試センター試験があり、今年は1月14日(土)と15日(日)でした。公立大学の場合、このセンター試験のあと、大学独自の試験があり計2回の試験で合格・不合格を決める大学がほとんどです。私立大学はセンター試験の成績を使う大学もありますが、公立大学よりも多様な試験方法のところが多いです。例えば、推薦試験という試験があり高校の推薦をもらって受験する方法やAO入試という自分自身の強みのアピールによる受験などがあります。推薦試験は公立大学でも取り入れている大学があります。
私立大学は試験日も大学によって違うので複数の大学を受験することができます。
高校の受験も大学の受験も、生徒が将来何になりたいかということなどを考えの基本において、そのためにどういう高校、大学に行くのが良いか、また、生徒の学力も考慮して、受験する学校を選ぶと良いです。それぞれ中学校や高校の先生ともよく相談するとよいでしょう。
また、大学以外に専門分野に特化した専門学校という選択肢もあります。
受験の制度は複雑ですので、1回聞いただけではわかりにくいですよね。おおまかなことをまず知っていただければ良いです。今日の放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。
http://www.isesaki-npo-net.com/
また、子どもの教育で困ったことがあれば次の電話番号にかけてください。ポルトガル語で相談対応をしますよ。
スクールホットライン群馬 080-8730-6969
来月の放送予定は2月17日(金)でいつものように朝8時5分頃です。また聴いてくださいね。