みなさん、おはようございます。日本で暮らすみなさんに役立つ情報をスペイン語でお伝えしています。今回が第17回です。
今回は台風と防災のお話です。
ブラジルやペルーなど南米にはほとんど台風が来ないので、それらの国ではふだんの生活の中で台風による災害で困った、という経験がないかもしれません。
台風というのは、熱帯の海上で発生した「熱帯低気圧」のうち、最大風速が秒速17m以上になったものを言います。アメリカやメキシコでは「ハリケーン」、オーストラリアでは「サイクロン」と呼ばれます。
日本に来る台風の数は8月から10月が特に多いです。
大雨と強い風で、川の氾濫による洪水、家の中に水が流れこむ、田畑や道路に水があふれる、山の土砂崩れ、強風による家屋や樹木の倒壊、看板や瓦が飛んできてケガをするなど、大きな被害をもたらします。
台風が日本に近づいて来たら、TVやインターネットなどの天気予報に注意しましょう。
また、伊勢崎市など自治体では川が氾濫した場合にどの地域に水が押し寄せて来るか、そして避難場所がどこかを地図で示した「洪水ハザードマップ」を作成してあります。市役所でもらえますし市役所のホームページで見ることもできます。
台風に加えて日本では地震も多いですね。このような自然災害については、自分や家族を守るため、被害を防ぐにはどうしたらよいかを考えておく必要があります。
特に外国人は、言葉やコミュニケーションそして情報不足により、災害が発生した時の緊急事態で死亡する犠牲者の割合が日本人よりも高い「災害弱者」です。
群馬県や伊勢崎市など自治体では外国人向けの防災訓練を年に何回か実施していますので、積極的に参加することで災害時にどうしたらよいか、また近くの人たちとどう協力したらよいかなどを体験したり、防災についての知識を増やしましょう。
また、災害時には自宅から離れて避難所で暮らすこともあります。一昨年の茨城県常総市の洪水では、日系ブラジル人が多く住む地域も災害に会いました。多くの外国人も体育館や公民館などの避難所に避難しましたが、そこでのルールがわかりませんでした。宗教や食事の習慣など文化のちがいが摩擦にならないように、異なる生活をしている人間同士が互いに理解できるようにすることが必要です。そこでは日本語が得意な外国人が日本人や日本の組織とのコミュニケーションをとるなどして支援をしました。
支援されるだけでなく、外国人自身が支援できるようになることで、災害時に地域の人々や組織と助け合うことができます。
今日の放送の内容は以下のホームページでも音声と文章で知ることができますので、もう一度聞いたり読んだりしてみてください。
http://www.isesaki-npo-net.com/
来月の放送予定は9月22日(金)でいつものように朝8時5分頃から5分間ほどです。また聴いてくださいね。